新大陸への誘い

 If it measures good, and sound bad, it is bad.
ファインメット関連
頒布先

FM
20Hz 3W 2A3シングル用アウトプットトランス(特注品)

なぜファインメットなのか?


ファインメットコアと他の材質のコアとの違いですがこのような事が挙げられます。なによりも価格が全くちがいますが、使いこなせばそれ以上の効果は間違いありません。日立金属のサイトやファインメットに詳しい方々にお聞きした内容でお聴きした事を書かせていただきます。私の理解不足で内容が間違っている事もあるかもしれませんのでご承知おきください。

特性的には

  1.  B(磁束密度:Y軸)-H(磁場:X軸)ループ曲線が磁場が無い状態から磁場が変化したときの立ち上がりが垂直。(透磁率が非常に高い)
  2. 磁場が変化しても、位相角の変化しない
  3. 高域の透磁率の落ち方が少ない。(可聴域でほぼフラット)
  4. コアロスが小さい(失う成分が少ない)
  5. 電流値の変化によるインダクタンスの変化が少ない(回路特性がフラット)
のような事が挙げられます。

要するにクセがなく、レスポンスが良いということです。諸特性の次元が他のものと異なるので、ファインメットに合わせた巻き線も必要となります。Samizuacousiticsさんが扱われている物はそのあたりも十分考慮、吟味されたものとなっています。

たとえば、真空管のアウトプットをオリエントコアやハイライトコアからファインメットに換えた場合、音があまり良くないと評価されてしまうことがしばしばあります。これはファインメットコアがクセが少ないということから、他のクセが露出してしまう事がほとんどです。かくいう私も、サンオーディオさんの2A3シングル真空管アンプのアウトプットのみをファインメットに変えたときは、細かい音はきこえて立ち上がりも改善されたのですが、位相がおかしくなって安物のサラウンドで空間をねじ曲げたような感じになりました。もし、導入前にフルファインメットのケミコンレス真空管アンプを聴いていなければ、ファインメットアウトプットトランスは悪者になっていたことでしょう。そのため、ファインメットを「正」とした上で、真空管アンプの改良に取り組んだところ、行き着くところはやはりケミコンレス、フルファインメットの構成となりました。 

次にフィルターとしてのファインメットの適応については、これは完全に劇薬です。つければいいという物ではなくて、音を聴きながらの取り組みとなります。当初はビーズにしてもフィルターにしてもつければつけるだけ良くなると勘違いしていました。オシロなどで波形をみるとよくわかるのですが、矩形波をファインメットを通すと立ち上がりが鈍く角が丸くなる傾向になります。これを音声出力ラインにつかうとどうなるのか・・・インパルス的な信号がまるくなって情報が欠落します。そのため音声出力ラインのノイズ感と情報量を天秤にかけて聴感上一番良くなるような調整をするわけですが、大体の場合はDACからアンプへのLINE出力やアンプからスピーカー出力には取り付けない方が良い傾向にあります。

次にAC電源ラインへのファインメットフィルターの適応についてですが、もし全くノイズがなければ、フィルターは必要ありません。ファインメットとはいえ音は変化します。一般的な家庭の電源の環境では、家電のノイズや太陽光発電のインバーターノイズなどが電源ラインに充満しています。
少なくとも私の家では7AのACフィルターは取り付けた方がノイズ感が少なくなります。7Aのノイズフィルターを直列につないでいった場合、4つ以上シリーズで接続すると音に勢いがなくて大人しくなってしまいました。 やりすぎは逆効果です。厳密に聴くと分ると思うのですが、7AのACフィルター1つでも同じ傾向となります。ノイズ除去と電源の供給能力の瞬発力は相反する物なのかもしれません。
新型のフィルターはこの部分が相当改善されていまして、ほとんどこの傾向を感じません。ただ、処理できる能力が少なくなるので、アンプなどの比較的大きい電力をつかう物に使う場合は、余裕をみたものを選択する必要があります。そんなこともあって、3Aや6Aのタイプのものがラインナップされています。
そんなことから、どうのようなフィルターにでも言える事だと思いますが、音を聴きながらノイズが感じられなくなった時点でフィルターをいれるのはやめるべきだと思います。

最後に私のファインメットビーズに関する考え方(使い方)ですが、スイッチング電源などにはスイッチングノイズを軽減する目的でDCの+ラインに使う事も有りますがほとんどがGNDからのノイズを機器間で簡易的にアイソレートする目的に使っています。特に内径1.5mmのものは磁気飽和し易いため、電流値が大きい部分にとりつけるとその音が乗ってしまいます。あと気をつけているのは、ビーズ同士がくっつかないようにする事でしょうか。

ノイズが少ない電源で、アンプICやDACを駆動したほうが電力を受ける側も理想的なアウトプットを出力する事ができます。TPS7A4700やアクティブな電源フィルターもつかってはいるものの、総じて瞬発力が抑制されたり出力される音の位相がずれる傾向でした。ファインメットをつかってもとれないノイズがアクティブフィルターでは抑制する事ができるのですが、最終的目的は音楽を楽しむという事ですので、どちらが聴いていて楽しいかを考えて適材適所で選択するようにしています。