新大陸への誘い

 If it measures good, and sound bad, it is bad.
ファインメット関連
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12AU7の真空管IVを5Vを駆動で調整していますが、いろいろ問題に打ち当たっていました。
そもそもなぜ5Vとしたのかというと、USB電源で駆動できないかという無謀ともいえるトライです。
まず一つの問題点として、TDA1545Aの電流出力を真空管のカソードに接続する際に、3V前後の電圧とする必要があります。この電圧は電源の電圧が5Vとなると、最大にプレートにかけられる電圧は5Vということになり差が2Vしかありません。 
つぎにプレート抵抗でIVをするため、ゲインを稼ぐためにはプレート抵抗の値をある程度の値にしないといけないのですが、プレート抵抗を大きくすると流れる電流が小さくなります。
たとえば、10KΩとした場合は電位差が最大で2Vの電位差となると、2V÷10KΩで0.2mAとなります。
ざっとシュミレーションをしてみたところ、カソード抵抗は3kΩ〜5kΩで正常な波形となったため組んでみたのが前回の内容です。
音質はどうかというと、まぎれも無く真空管IVの音なのですが低域がボケ気味だったりしていました。
プレートからの出力ということで、出力インピーダンスが高いため、PCのソフトボリュームを上げていくと音が割れてしまうので半分ぐらいしか上げる事ができませんでした。しかしながら2A3の真空管アンプに接続して聴いていましたがリスニングには問題無い音量でした。
とはいえ、ソフトボリュームをしぼるということはビット落ちの懸念がありますし、やはりCDを再生するときにはソフトボリュームはつかわずに外部のボリュームで調整したいものです。
ある程度はシュミレーションではできるものの、この段階になると実際に部品の定数を変えながら実際にリスニングしながらオシロスコープで波形を調整すると作業の繰り返しとなりました。
5Vという電圧がこれほどまでに、足枷になるとは思ってもいませんでしたので、電圧を上げようかとも思いましたが、やれることころまでやってやろうと面白半分でいろいろ試していましたところ、プレートに流す電流を増やす方向の調整で一応の目標を達成することができました。
プレート抵抗は10kΩ、カソード抵抗3kΩ、グリッドは9.1kΩを介してB+に接続してあります。このときプレート電圧は4.3V程度、カソードのDAC接続ポイントの電圧は2.8Vとなりました。
※この後グリッド抵抗の値を変えて試してみましたが、大きすぎても小さすぎてもだめなようで、手持の抵抗の中では5.1kΩが一番安定していました。
クリップボード01

ゲインは一般的にいうと低めです。自分用ですのでアンプのボリュームを上げて音量がとれればそれでいいかと思っています。

いろいろ、ごちゃごちゃやっていると当初の目的を忘れがちで、なぜ真空管を通してIVを行うかということを再度思い返してみました。そもそもプレート抵抗でIVをするのでしたら、DACに直接抵抗を接続しても変わりはないのですが、この場合DACの出力ピンの電圧は出力に合わせて変化します。たとえば1kΩの抵抗を取り付けた場合、Vpp 2V程度振られます。PhilipsのDACの傾向ですが、電流出力のタイプの場合DAC出力のピンにかけられる(振る事ができる電圧)データーシートには記載されてはいるものの、この振れが小さい方が音質的に有利になると感じています。実際TLT-1010の2次側の負荷抵抗でのIVですとDACに接続されている一次側の電圧は殆ど変化しない程度です。
真空管IVの場合インピーダンスの低いカソードに接続して電流を出し入れしても電圧は殆ど変化しませんが、電流の変化はプレートの電圧になって現れます。

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ここまで低電圧になってくると、シュミレートの値も参考程度でトライアンドエラーとなってきます。
そのため、プレート、カソード、グリッドの抵抗を簡単に交換できるようにソケットにしました。また、グリッドには+も−もかけられるようにジャンパーで設定できるようにしてあります。

5Vでの定数もある程度固まってきましたので、次はヒーター電源の突入電流対策ができるかどうかでUSB電源に接続できるかどうかの分かれ道です。