新大陸への誘い

 If it measures good, and sound bad, it is bad.
ファインメット関連
頒布先

このDACの嫁入り先も決まりましたので、私なりの微調整をいたしました。
まずはIVトランスをテスト用の4399から本番用のTLT-1010SSWJへ変更です。
調整
次に使用する環境に合わせて出力端子をRCAに交換しました。
RCA
さてここからが微調整の始まりです。
 微調整といってもやる事は至極当たり前の事で、PCやCDプレーヤーから出力されたデジタル信号を出来るだけ正確にロス無くまた余分な物を付与せずにアンプに送り出すようにするだけです。
実際に行う事は電圧調整、配線スペック、回路の適正化です。ここからは実際に試聴しながらの調整になります。使用する機材は励磁スピーカーとGS-1そしてファイト2A3シングルアンプです。

これまでに基本的な構成である程度の音は出るようになってなっていましたが、メインで使用しているものと比較するといくつか気になる事がありました。まず最初に低域のアタックが希薄で解像度も今ひとつでした。機器が必要な電力を受け取っていない事が考えられますので、コンセントから供給される電源からDACやDDCに供給される電源回路と配線の太さや種類の検討をしました。
電源トランスで変圧された後、DACやDDCに供給するまでの電源出力の配線は2sq程度のミルスペックの複線で組んでありました。このDACの構成で配線の太さはスペック的には過剰の太さなものですので変更しませんでした。そのためチョークインプットの初めコンとして接続されているコンデンサーの容量を変更してみました。ここにはチョークで軽くリップルを除去した電気を更に平滑化するとともに、電荷をためる池のような役割をしています。2700uFを9個の24300uFで組んだのですが、これは経験上の値です。そこで5400uFずつ3回に分けて増やしていきましたがあまり効果がなかったので、変更はしませんでした。
次に回路を再検討しました。DACやDDCから帰ってくるノイズや逆起電力の処理は100uFのフィルムコンでは高い周波数がコンデンサーとして容量が安定しないので、ここに高域特性の良い0.1uFをの漆コンを追加するとともに、ファイトコアに配線をまいて0.5mH程度の更に小さいインダクターをとりつけて高域のレスポンスの向上をはかりました。この調整で、かなり良くはなったものの花火が弾けたり、バスドラムのアタックの様な瞬間的な低域のインパクト希薄でもわっと感が払拭できませんでした。
ということで次に、DAC、DAIへの給電配線について検討を行いました。0.75sqの複線で配線がしてありましたが、複線の場合振動モードが複雑なために音がボケる傾向にあります。0.8mmの単線に交換しすることで振動がまとめられて単純化され音のもわっと感が解消する方向となります。更にガン玉をとりつければ効果的なのですが持ち運びの事を考えて今回は見送りました。
合わせてDACやDDCから電源ラインに放出されるノイズが電源に戻りにくくするために、小電流でも敏感なBP1.5を+側とGND側に一つずつ取り付けました。これにより、低域のフォーカスもはっきりしてアタックも改善傾向となるとともに、ノイズ感も少なくなり空間が明瞭に再現される傾向となりました。
更に低域のアタックを改善するためには、DACやDDCが瞬間的に必要な電流が必要なだけ供給できるようする必要があります。今回はDAC基板に2uFの漆コンをパスコンとして追加しました。これはかなり効果がありました。ここにとりつけるコンデンサーの種類と容量で特定帯域の位相や音質の調整がかなりの範囲でできます。
TDA1545AのIrefにはダイオード分圧で作り出した1.4Vが供給されています。DACの元の電源供給部分に2uFを追加して安定はした物の、まだ微小領域では変動があるわけです。更なる安定化を目指してここも1uFの漆コンをパスコンとして追加しています。
最後に、光レシーバーの電圧調整です。現状は2.8Vを供給していましたが3.5Vの方が音質がジッター感が少なかったので電圧を合わせました。

次に取り組んだのが、DACからトランス、トランスからRCA出力、トランスから負荷抵抗への配線です。DACからトランスへは電流出力ですので、電源と同じ0.8mmの単線。それ以外をポリイミドフィルムチューブに配線が通してあるミルスペッックの配線に交換です。ここの配線はモガミの2704やライカル線を試しましたが、やはり単線の方が好印象となりました。

ざざっと書かせていただきましたが、微調整は手持のものを手当たり次第といった感も否めませんので
結構な時間がかかっています。ポイントは音を評価するとき、音楽再生して長時間聴いてしまうと音ではなく音楽をきいてしまって正確な判断がつきにくくなりまますので、チェッック音源の音を短い時間再生してその印象を重視して判断するようにしています。難しいのは低域の位相の調整で、特に今回の場合チョークサイズの制限で今回の電源の場合40Hz以下の特性があまりよくありません。そのため、配線や部品をかえるとその領域の位相がコロコロ変わって、実際のところ部屋の中で聴こえる低音が定位したりしなかったり。このあたりはシュミレーションをしてもどうにもならないので、実際にやっみて合わせ込むしかありません。

最後は、DAC出力→トランス→負荷抵抗、RCA出力のラインの配線の系統です。ここはモガミ2407の同軸配線となっていました。解像度を上げるにはやはり複線ではなく単線が望ましいです。振動モードが単純なだけに扱いは難しいですが、うまくできれば効果は絶大です。TDA1545Aは電流出力です。出力インピーダンスも高めですので、DACからトランス一次側への配線は電源と同じものとしました。にじ側は電圧変動をレスポンスの良さが解像度につながります。突き詰めるのでしたら80umや25umの配線を使いたいところですが、耐久性の事も考えてポリイミド被覆のゴアテックス線を使いました。

今回のDACは手持の部材の範囲でしかも搬送が出来るという事が大前提で製作しましたので制限がかなりありましたが普段使いできる程度のクオリティには仕上げられたと思います。。

最後に12Aのフィルターを通して電源を供給してみました。がさつき気味だった高音が滑らかになるとともに、低域に余裕がでて音が数段グレードアップ。改善の原理で悪いところが取り除かれていくと指数関数の逆比例で音が良くなってくる事を実感です。

このシステムはファインメット無帰還電源で駆動されたマルチビットNOS DACの構成で、PCM 44.1khz 16bitの音源を制限はあるもののでその範囲で出来る限りピュアに再生するための目的でつくりました。最新のDACのシステムでDSDやハイレゾを聴く機会もありますが、どうしてもこのTDA1545Aの音よりも良いと感じる事ができずになかなか興味が移行できないでいます。時代遅れかもしれませんがまずは基本をしっかりともう少しやろうと思います。