新大陸への誘い

 If it measures good, and sound bad, it is bad.
ファインメット関連
頒布先

ナカタのDigital Wonder LandのWebmaster様から特許を取得された方式のアンプをお借りして試聴させていただいてます。
中田

この方式ですがDSDシグナルをその解像度のままPDMに変換して電力増幅してスピーカーを駆動するというものです。一般的なデジタルアンプが数百khzの解像度なのに対してMhzレベルの信号の駆動となります。
これまで、デジタルアンプはSONYのSmaster Pro搭載の物、中華で音質がよいと言われている物など十数台は試聴してきましたが、どうしても空間再現性がいまひとつでした。ただデジタルアンプの低域の制動力は同じ価格帯のアナログアンプと比較して非常に優れていると思います。

今回お借りしているものの電源は、なんと2AのスイッチングACアダプターで出力もミニワッターレベルしたので、出力される音質には正直いってあまり期待はしていませんでしたが、写真のFE87のフルレンジで音をだしてみたところ、スピーカーからの音離れもよく空間も再現され低域も、このスピーカーとしてはきっちり制動された低音となっていて驚きました。開発品とはいえ、どのレベルのアンプとの比較すればよいのか正直いって悩みました。市販品の20万円前後のアナログアンプなどよりは十分に高音質です。真空管アンプでこの音のレベルにするのであれば、ミニワッターとはいえ結構立派なアウトプットトランスが必要になってくると思います。

ということで、厳しめの評価にはなってしまいますが、メインで使用しているオールファイト、ケミコンレスの2A3シングルとの比較です。

まずはGS-1に接続してみましたが、やはりLCRネットワークが介在しているためあまり良い結果にならず、空間の再現も希薄で弦楽器の倍音の構成バランスも悪くとても比較できる音質ではありませんでした。低域の再生能力を確認するため、ネットワークを介さずにGS-1低域部に直結してみましたが、素のSV-2A3と同じ程度の低音の再生能力ははるのですが、残念ながら50Hz以下の再生には厳しいものがありました。低域の解像度はメインと比較してもかなり低いようで、ダブルベースやドラムが絵画的な定位となり立体感が薄い結果となりました。

次にネットワークの無いシングルコーンということで励磁スピーカーを駆動してみました。凄まじいレスポンスですのでアンプの粗が丸裸になります。中高域の空間の構成かなり緩めで楽器の芯がはっきりなく付帯音もオーバーラップした感じです。なにか制動が今ひとつかかっていないような感じでエコー成分が過多となり、ピアノなどの楽器の低音部と高音部の位相が異なるのか定位する位置が異なりました。このあたりは一般的なアナログアンプでも同様になる事がよくあるのですが、低域の空間再現性と比較するとかなり誇張した中高域の空間再現となりました。またトライアングルやシンバルなどの音が耳につく音がしてしまっているということと、奥行き方向の空間再現性に乏しい結果となりました。弦楽器の倍音のバランスもあまりよくありません。なにかDSPをかけたような音場の構成に近い感じです。このあたりは、電源を整備しないと改善しない場合が殆どですので、スイッチング電源では仕方が無いところだと思います。

ただ、FE87のようなあまりレスポンスのよくないユニットについては、これらの傾向がうまく当てはまり、これまでで一番アナログに近い解像度の高い音質となりました。しかしながら空間の再現性にかなりクセがあるので、このクセをどのように取るのか、あと低域の解像度をいかに改良するかと行ったところが今後の課題だと思います。ひょっとするとPDM駆動のアンプには専用で設計されたスピーカーが必要なのかもしれません。

音質的にはとても高いクオリティですので、空間再現と周波数の位相バランスを調整すると共に、低域の解像度および50Hz以下のレスポンスの向上が課題になると思います。ということで、初めてデジタルアンプである程度力をいれてみようという気になりましたので、1台クローンの作成をお願いいたしました。今後も私なりに追試をしていこうと思います。